請川のお滝さん
請川（うけがわ）は熊野古道・小雲取越（こぐもとりごえ）の終点にある集落。そこから山中に入ったところに「お滝さん」と呼ばれる滝がある。NHKの朝ドラ「ほんまもん」で、主人公が滝壺に入って水垢離をするシーンで目にした方もおられるかも。
4月9日、ばくちゃんと合流して二人で向かった。ばくちゃんは「熊野びと」に登場してもらった手塚さんの友人で、私とも仲良くしてくれて嬉しい。
車をおりて、山道を歩いていく。
最初のころは歩きやすい道だったのだが、だんだん険しい上りになって、続いて急な下り道。
なかなかハードな「お滝さん」。お気軽な呼び名だし、なめていた。
ちなみに「お滝さん」は正式名称で、他に名はないようだ。
どんどん谷を下っていくも、滝の気配はない。足もとばかり見て、息を切らせていたからか音にも気付かず。
歩き始めてから約20分。ばくちゃんが「ぅわ〜」と声をあげたので私も顔をあげたら、ありました。森の中の、うすぐらい空間に広がる幻想的な隠れ滝。なかなか優美で神秘的なお姿なので、「お滝さん」と気安く呼ぶのは申し訳ないんじゃないかと思うほど。
滝壺そばの斜面には、幅30メートルほどの円礫岩層が覆いかぶさるように弧を描いて圧巻である。撮影の上手な人なら滝も入れて、かなり迫力のある写真が撮れるはず。
ちなみに、この地層は概ね1600万年前のものと考えられているそうだ。水音が1600万年前の礫岩層に反響している、と想像しつつ聴いていただければ。
下の写真は同行してくれた、ばくちゃん。
昨日メールをしたら「今日もお滝さんに行ってきたんですよ♪( ´▽｀) 」と返事をくれた。
…可愛い♥
