熊野地方一帯にみられる三体月の伝説について、前久保國一さんが書いておられたので「古里の記」から引用させてもらいました。前久保さんのお母さんが、平(たいら)という集落から三体月を見たそうです。平の集落も今はなく、植林が空を塞いでいます。かつては夜明けが早くて、見晴らしもよい所だったそうです。
本宮町大瀬〈6〉三体月の伝説
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熊野地方一帯にみられる三体月の伝説について、前久保國一さんが書いておられたので「古里の記」から引用させてもらいました。前久保さんのお母さんが、平(たいら)という集落から三体月を見たそうです。平の集落も今はなく、植林が空を塞いでいます。かつては夜明けが早くて、見晴らしもよい所だったそうです。
大瀬の物語は、図書館で前久保國一さんの冊子を見つけたことから始まります。前久保さんの文章に私はとても胸を打たれたので、本当はまだまだ引用したいくらいです。かつての熊野びとが、どれほど祖先や山を大事にしてきたか。山を守ってきた生活者の目線で綴られた文章は、山の民の精神を今に伝える貴重なものだと思います。