近露のカッパ

続いて立ち寄ったのは、近野大橋。
カフェ朴さんで小耳にはさんだカッパ伝説の現場である。橋の欄干にはカッパがいると聞いたので「そういえばそんな気もする」と思って確認に行ったら、居ました。

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握手を求めているらしきカッパと、仲睦まじいカッパの親子。

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橋の欄干には「近野大橋」と刻まれているのだが、地元の人たちはみな「カッパ橋」と呼ぶらしい。

この橋はカッパ伝説が残る松の木淵の上に架けられている。カッパの伝説は、こういうお話。

昔、この淵には大きな大きなしだれ松の木があった。ある時、カッパが出没して悪さをしたので、庄屋さんが捕まえた。「もう悪いことはせんから許してほしい」とカッパが必死で謝るので、庄屋さんは「しだれ松の枝が地に届くまで出てくるな。お宮さんの狛犬が腐るまで出てくるな」と言って封じ込めたのでした。

松の木は何十年か前に枯れてしまったそうなので、封印が解けてカッパはまた出てきてるかも。(狛犬は腐ってないけど)

橋のたもとにあるカフェ、木古里さんには、かつての大きな松の木の写真が壁に掛けられていた。

「子どもの時にはあの淵でよぉ泳いだよ。あのへんは深くて危ないとこやから、そんなふうに言うて川遊びを戒めたんやろね」とマスターが話してくださった。

かつては集落のはずれにあった松の木淵。その上には今、国道311号線ができて橋もかけられた。この展開はさすがのカッパも予想していなかったと思う。橋の欄干で正座する件も。

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松の木淵

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投稿日:2014年3月15日
カテゴリー:みちとおと取材記
文:北浦雅子