修験の道とジビエの話
夏の終りかけ、久しぶりに熊野へ。
目指したのは、これまで足を踏み入れたことがないディープスポット、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)である。
大峯奥駈道とは、奈良県の吉野と熊野を結ぶ約170キロ(←キロ数は諸説あり)の険しい尾根道。標高1200から1900メートルの大峰山脈は、1300年の歴史を持つ山岳信仰の聖地として知られる。「懺悔懺悔 六根清浄♪」と唱えながら山伏たちが歩く、あの道。
地元の方に案内してもらったのは奥駈道と林道が交差する山在峠(さんざいとうげ)。
尾根道を少し登ると眼下に熊野川を一望できた。どちらを向いても山、また山だ。ヒグラシの鳴き声が、時折り響いていた。
峠には苔むした宝篋印塔があった。隣の祠を覗き込むと、中に祀られている石仏は、おそらく天狗。ん、烏天狗? さすがに修験の道である。案内してくださった方によると、行者さんたちはここで、護摩を焚くのだそうだ。その様子を見下ろす天狗が、1300年前から杉の木の上にいたかもしれない。いや、今も。
妄想にまみれてゾクゾクしながら撮影。たまらん。
聞くところによると、山中で神秘的な体験をしたと語る修験者もおられるそうだ。熊野は奥が深い、と言うか、まるで底なしだな。
帰路、ジビエ本宮に立ち寄って、手塚さんに会う。「熊野びと」に登場してくれた手塚沙織さん。
今回初めて鹿肉のロースとミンチを購入。
帰宅後に早速ロースをフライパンで焼いてみた。味付けは塩こしょうのみ。美味しくてびっくり。お肉のギトギト感がなくて、とても好きな味。まったく臭みがないし、あっさりと上品だ。噛むほどに、嬉しい。(鹿肉は筋肉をつくるらしいので)
ミンチは本日、そぼろ丼にした。これもまた美味。残りのミンチはキーマカレーにする予定。
ちなみに鹿ミンチは100gで200円です。
ジビエの注文はこちらから。http://jibier-hongu.tumblr.com/
【お知らせ】「熊野の伝説」で取り上げた「安珍清姫」と「小栗判官」の記事を雑誌に書かせてもらいました。詳しくは(って全然詳しくないけども)ココラボ出版のブログで。http://cocolabo-book.com/blog/